ムートンクリーニングで活躍!ムートン専用アイロンでレベルの高い仕上げを【ムートン専用道具・機器】 - ムートン専門店が教えるムートンのお話

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ムートンクリーニングで活躍!ムートン専用アイロンでレベルの高い仕上げを【ムートン専用道具・機器】

2022/07/14

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ムートンのクリーニングを行う際に、よりレベルの高い仕上げをするためにかかせないのがムートン専用アイロン。

実は当店をはじめ、日本ではごくわずかしかないレア物なのです!
このアイロンが有るのと無いのとで仕上がりに差がつくので、ムートンのクリーニングを依頼する場合は、その点を事前に確認する方が良いかと思われます。

そのムートン専用アイロンや効果や構造、更にはアイロンの前後の比較などをご紹介していきます。

アイロンの主な効果

期待される主なアイロンの効果です。

起毛・空気入れ

長年の使用でへたった毛を起こします。
また、起毛時にダマになっていた毛がさばけるので、毛の間に空気が入り、購入時のふわふわに近づける事ができます。
見た目の綺麗さや、肌触りの向上にかなり差がつきます。

粉じんなどの除去

粉じん・埃・ハウスダスト・花粉などの細かい粒子を毛の奥から除去します。
よって、衛生面でもアイロンの効果はあります。

艶出し・毛を滑らかにする

3種類の特殊な液を配合した溶剤を塗り艶を出します。
また、溶剤により毛を滑らかさを改善させます。

構造と役割

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上記の画像は当店にあるアイロンです。
10年以上使っていますが、まだまだバリバリの現役です!

外観や大きさは色々種類がありますが、基本的な構造は同じで、回転するドラムと高さが可変するフェルト台との間にムートンを挟みこみ使用します。

ここでは主要な部分とその役割をご紹介します。

ドラム

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アイロンの重要部分で、作動中は140~160℃程の熱を持ちながら回転します。
斜めの窪みがあるのがポイントで、この窪みと熱でムートンの毛を奥深くから起こしあげます。
※この際、あまりにも革が弱っている物だと、ドラムで革を剥ぎ取ってしまう場合があります。
お客様から品物が届き、クリーニング検品を行った結果、クリーニング不可と判断させて頂く事があるのは、そういう可能性もあるからなのです。

ダクト

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ドラムの上部にあり、ドラムで毛を起こした際に飛散した粉じんなどの粒子を吸い上げます。

フェルト台・ペダル

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フェルト台にムートンを置き、足のペダルでフェルト台の高さを上げドラムに押し当てます。
どのくらいの強さで押し当てるかは、専門スタッフが原皮のコンディションを見極め調整するので、同じ製品でも部分によって異なってきます。
革が弱り気味の物は不可をあまりかけないようやや弱めに押し当てます。

アイロンのビフォーアフター

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左がアイロンをまだかけてない箇所、右がアイロンをかけた後になります。

一目瞭然で毛が蘇っています!

当店の場合、この時点で粉じんが特に多いと判断した物は、別途専用のバキュームで吸い上げる工程に移り、その後再度アイロンをかけます。

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